冬場の主成分は白菜、Natscoだよ。
フランスと言えば、ルーブル美術館。
イギリスと言えば、大英博物館。
台湾と言えば、故宮博物院。
世界4大博物館の一つで、およそ70万点もの中国美術工芸コレクションを誇る故宮博物院。
新石器時代から、始皇帝時代、清の時代へ至る歴史の流れを辿ることが出来るまさに中国文化の宝庫。
とは言え、中国の歴史はさっぱりの私。楽しめるでしょうか。
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博物院へのアクセスは簡単明瞭。
MRT淡水信義線「士林」駅前からにあるバス停から、観光客っぽい人が大量に乗り込むバスに乗車すればいいのだ。
ちなみに私は、有名な観光地はすべて駅近くに存在すると思っていたので、迷いました。
そして、バスに乗り込んでからも、日本人観光客含む多くの乗客が故宮よりだいぶ手前前で降りるというトラップが発動し、戸惑いました。どこに行ったんだろう。気を付けてね。
勝手に、上野の博物館を想像してたからなのですが、あまりの郊外感に驚きました。
見渡す限りの緑。
そして太極拳。
なんと言っても人が多い。すごく多い。
団体客の圧がすごい。
大陸のみなさんかと思いきや、結構な確率でHIS、JTB、クラブツーリズム。
団体客のみなさんを横目に、個人で並びます。
チケットは大人250元。国際学生証があれば150元。
厳重なセキュリティチェックあり。
空港にあるやつで、ピーピー鳴ったので、カウンターに向かうと、
「あんたはいいわよ!」と追い返されました。なぜ。
さて、いよいよ博物院に入ったわけですが、言わずもがな、一番の目的は「白菜」です。
(どこかから引用したかったけど、著作権の問題とかよくわかんなかったから、以下、微妙なイラストを使います)
これだけは調べていました。白菜は、2階にある、と。
でももうすごい行列で、しょっぱなから怖気づいたので、2階のほかの部屋からまわりました。そしたら、聞こえてきたんですよ。
「これは、白菜と同じ石でできてるんですよー」と。
そして「今日は白菜みられませんから、これをしっかり見てくださいねー」と。
さらにそれから、「白菜見たかったのにー」とか「白菜持ってくなよー」とか。
なんでも、2015年末に台湾中南部の嘉義にオープンしたばかりの分院のほう貸し出ししているのだそう。
スタッフさんが、憐れみを含んだ瞳で教えてくれました。
ショックでした。白菜。
でもでも、白菜以外にも、故宮博物院には素晴らしいものがありました。
行列の先にあったのは、そう、角煮!
部屋を二つほどまたいで長蛇の列をなしていました。
期待が高まっていただけに、小ささには驚きました。あんなに小さいんだぁ…
せっかくなら大きく作ってくれてもよかったのに…
それから、こちらも貴重なものらしい、青銅器。
漢字の起源を垣間見る文字が記されていたり、歴史を感じさせます。
中国史がさっぱりなので、もう、まったくなんのこっちゃわからないのですが、気が遠くなるほどの昔に、もうこのような文明があったという事実にただただ驚きました。
それから、ただただ感動した象牙多層球。
(すごさが全然伝わらない…!)
一本の象牙の彫刻で、細かい模様のある独立した層が美しい…
どうなってるのか全く分からなくて、つい、見入ってしまいました。
本当に芸が細かい。
歴史的な背景は、しっかり勉強していくべきだったと反省しました。
知っていれば、ただただ「すごい」以上に感じることがあったでしょう。
回りきることなんて当然できませんでしたが、中国の歴史の長さを身をもって感じました。すごい。
(思うのですが、古来から文明を持ち、細やかな工芸品を多々残した中国のみなさんが、今、現代においてマナーが悪いだなんだと言われてるのはなぜなのでしょうね。こんなに美しい仕事ができるのに)
一人旅、気ままにゆったり展示品を眺めていると、いつの間にやら中国本土の団体さんに包囲されることが多々ありました。近いし。これもきっと、醍醐味ですね(?)
そしてこの故宮博物院は、お土産コーナーもかなり充実していました。
白菜に会えなかった我々に、これみよがしに白菜グッズを勧めてきます。
まんまと、白菜・角煮ポストカードと白菜マグネットを購入。
(角煮、こんなに大きくなかったじゃん…定形外なので、国際便使えず)
それと、3つセットのマスキングテープ!
ここでしか変えない模様がたくさんあって悩みました。お気に入りです。
これから台湾に行く皆さん、【白菜はしばらくいないけど】十分楽しめますよ。
わたしも、しっかり勉強したうえで、今度は白菜に会いにまた行きたいです!
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【国立故宮博物院】
場所:MRT淡水信義線「士林」駅から車で15分
タクシー100元、バスなら15元「故宮博物院前下車」(安くて不安になる…笑)
時間:8:30~18:30(水金土~21:00)入館は閉館30分前まで。年中無休。
料金:大人250元・学生150元(国際学生証提示)
コメント:なんとなく日本語のできる人もいます。
カウンターで日本語の案内図をもらうのを忘れずに。じっくり楽しめるスポットですが、人が多くて疲れるかも。